ファクタリングで審査落ちする理由は? 審査基準や審査に落ちないためのポイントを解説
2025/12/11
ファクタリング

「ファクタリングの審査に落ちてしまった」「ファクタリングの利用を断られた理由が分からない」という経営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。ファクタリングは売掛債権を売却する資金調達方法ですが、一定の審査基準があります。審査では、売掛先の信用力や売掛金の支払期間、提出書類の整合性などがチェックされることが一般的です。
本記事では、ファクタリングで審査落ちする原因や審査基準、審査に通りやすくするためのポイントなどを解説します。
・ファクタリング会社が重視する審査基準
・審査に落ちないためのポイント
ファクタリングで審査落ちする原因

ファクタリングは、企業が保有する売掛債権をファクタリング会社に売却し、早期に現金化できるサービスです。しかし全ての売掛債権が売却できるわけではなく、審査に落ちるケースもあります。ここでは、ファクタリングで審査落ちする主な原因をご紹介します。
不良債権である
不良債権とは、取引先の倒産や経営破綻などにより、回収が困難もしくは不可能になった売掛債権のことです。 財産としての価値を失った不良債権は、弁護士や債権回収会社など、特定の専門家・専門機関しか取り扱えません。ファクタリング会社では買い取りの対象外となるため、審査に出しても通過しないでしょう。
もし不良債権を保有している場合は、放置せずに早めに債務者と話し合い、弁護士など専門家への相談を検討してください。
売掛金が支払われるまでの期間が長い
売掛金の支払期日までの期間が長い場合、審査で不利になる傾向があります。ファクタリング会社にとって、支払いまでの期間が長いほど未回収リスクが高まるためです。
支払期間が長く、その間に取引先の経営状況が悪化したり、災害や不祥事などの不測の事態が起きたりすると、回収不能に陥る恐れもあります。ファクタリングの審査に出す際は、支払期日が長くても2カ月以内の売掛債権を選ぶのが望ましいでしょう。
買取可能額の条件に該当しない
ファクタリング会社の中には、売掛債権の買取可能額に下限や上限を設けているケースがあります。審査に出した売掛債権が買取可能条件を満たしていない場合、審査落ちの対象となる可能性があります。 例えば、買取可能額の下限が300万円のファクタリング会社に対して、50万円の売掛債権を申請しても断られてしまうでしょう。
このようなリスクを防ぐためにも、申し込み前にファクタリング会社の公式サイトなどで買取可能額を確認しておくことが大切です。条件に合った金額の売掛債権を選ぶことで、スムーズな審査通過につながります。
債権譲渡禁止特約が付いている
債権譲渡禁止特約とは、売掛債権を第三者へ自由に譲渡することを制限、または禁止する契約条項のことです。2020年4月の民法改正により、この特約が付いている場合でもファクタリングの譲渡契約自体は原則として有効になりました(※)。
しかし実際には、債権譲渡禁止特約が付いている売掛債権は、ファクタリングの審査で敬遠されやすい傾向にあります。理由として、売掛先が支払いを拒否するといった、トラブルに発展する可能性があるためです。審査を通過するためには、契約内容を事前に確認し、譲渡制限の有無を把握しておきましょう。
※参考:経済産業省.「債権法改正により資金調達が円滑になります」.https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/ABL/14_1.pdf ,(参照2025-11-04).
売掛先の経営状況が悪い
ファクタリングの審査では、利用者(売掛債権を売却する企業)よりも、売掛先の信用力が重視される傾向にあります。 売掛先の業績が悪化していたり資金繰りが不安定だったりする場合、ファクタリング会社は「未回収リスクが高い」と判断する可能性が高いです。
審査時には、売掛先の決算状況や取引履歴、支払い実績などが確認されます。 経営状況が芳しくないと判断された場合は、審査に落ちてしまうこともあるでしょう。
売掛先が実在しているか不確かである
ファクタリング会社は、売掛先が実在する企業かどうかを確認します。もし売掛先が実際には存在しない、あるいはペーパーカンパニーであると疑われた場合、審査は通りません。
実在しない売掛先の売掛債権を買い取った場合、ファクタリング会社は売掛金を回収できず、損失を被ることになります。そのため登記簿や契約書、請求書などを通じて、売掛先との取引実態を明確に示すことが大切です。書類の整合性を取ることで、信頼性を高められ、スムーズな審査通過につながります。
売掛先との取引実績が少ない
売掛先との取引実績が少ない場合、審査で売掛金の未回収リスクが高いと判断されることがあります。取引期間が短いと「安定した入金を見込めるか」「架空取引ではないか」といった懸念が生じるためです。
長期間にわたり安定した入金実績がある取引先であれば、信頼性は高まり、審査通過率も上がりやすくなります。取引実績の少ない売掛先との売掛債権をファクタリングに利用する際は、過去の請求書や振込履歴をしっかりと提出し、実態を証明することが大切です。
売掛先が個人事業主である
売掛先が法人ではなく、個人事業主の場合、審査に落ちる可能性があります。法人であれば商業登記簿や信用情報機関を通じた調査が可能ですが、個人事業主ではそのような情報を得にくく、事業実態や信用度を判断しづらいためです。
個人事業主との取引をファクタリングに利用したい場合は、契約書や発注書、請求書、入金履歴など、実際の取引を証明できる書類を事前に準備しておくとよいでしょう。取引の実態を明確に示すことで、審査が通過しやすくなります。
二重譲渡の懸念がある
二重譲渡とは、同じ売掛債権を複数の相手に譲渡する行為のことです。一つの債権を複数のファクタリング会社に売却すると、債権譲渡登記の順序によっては後から登記した会社が権利を失うことになり、回収不能となるリスクがあります。そのため二重譲渡の疑いがある場合は、審査に通らないケースがほとんどです。仮に契約後に二重譲渡が発覚した場合、法的措置を取られることもあります。
二重譲渡は詐欺行為として扱われる重大な違法行為です。誤解を避けるためにも、他社との契約履歴や登記状況を明確にしておきましょう。
提出された書類に不備が多い
ファクタリングの審査では、請求書や契約書、入金履歴などの書類が重要です。 提出された書類に誤りや欠落が多いと「管理体制がずさんである」と判断されるだけではなく、虚偽申告を疑われる場合もあります。 例えば、請求金額と契約書の内容が一致していなかったり、通帳のコピーの情報が不足していたりすると、審査通過の可能性は低くなります。必要書類はファクタリング会社によって異なるため、事前に確認しておき正確な情報を提出するようにしましょう。
利用者の信用力がない
ファクタリングは売掛先の信用力を重視する仕組みですが、利用者の信用が著しく低い場合も審査に影響します。利用者が過去に金融トラブルを起こしていたり、反社会的勢力との関係が疑われたりする場合は、審査を通過できません。
またヒアリング時の態度や受け答えの誠実さも、審査の対象です。例えば、虚偽の説明をしたり、資料提出を渋ったりすると信頼を失うことになります。ファクタリング会社は「誠実な対応をする利用者かどうか」を重視するため、正確な情報提供と真摯な姿勢を心掛けましょう。
ファクタリングの審査基準・ポイント

ファクタリング会社は、申込内容を多角的に審査し、売掛金の回収リスクを総合的に判断します。ここでは、ファクタリングの主な審査基準・ポイントをご紹介します。
売掛先の信用力
ファクタリングでは、先述した通り、売掛債権を支払う相手である売掛先の信用力が特に重視されます。銀行融資では申込者の返済能力が焦点になりますが、ファクタリングはあくまで売掛先からの入金を前提としているためです。
売掛先が赤字決算や債務超過でも、取引履歴が安定していれば、審査に通る場合もあります。ただし売掛先が継続的に支払遅延を起こしていたり、経営状態が悪化していたりする場合は、審査通過は難しくなります。信頼できる取引先との債権を選ぶことが、審査通過の第一歩です。
貸し倒れリスクの低さ
ファクタリング会社は、売掛金の回収リスクを抑えることを重視します。買い取った売掛債権が貸し倒れになれば、損失を被るためです。審査では、売掛先が支払期日までに確実に入金できるか、過去の支払い実績、財務状況などが確認されます。支払期日に遅延がなく、安定した取引を継続している企業の債権であれば、貸し倒れリスクが低いと判断され、審査も通りやすくなるでしょう。
利用者の信用力
ファクタリングは売掛先の信用が中心に評価されるとはいえ、利用者自身の信用も無関係ではありません。経営者としての信頼性や誠実な対応、適切な資金使途なども重視されます。
繰り返しになりますが、たとえ売掛先が優良企業であっても、利用者が虚偽申告をしたり反社会的勢力と関係していたりすれば、審査落ちとなる可能性が高まるでしょう。また経営状況が極端に悪化している場合や、他社借入で資金繰りがひっ迫している場合も慎重に審査されます。透明性のある対応を意識し、正確な情報提供を行うことがファクタリング会社からの信頼獲得につながります。
ファクタリングで審査落ちしないためのポイント
ファクタリングの審査を通過するためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。ここからはファクタリングで審査落ちしないためのポイントをご紹介します。
経営状況が安定している売掛先の売掛債権を使う
売掛先の経営状況は、ファクタリング審査において特に重視される項目です。倒産や支払い遅延のリスクが少ない、安定した企業との取引債権を選ぶことで、審査を通過しやすくなります。
申込前には、取引先の財務状況や業界動向、支払い実績を確認し、信頼性の高い売掛債権を選びましょう。長期的な取引関係がある売掛先であれば「継続的な支払い実績がある」と評価されやすくなります。
国や地方自治体、公共団体などの売掛金を優先する
国や地方自治体、公共団体などの公的機関に対する売掛金は、信用力が高く、ファクタリングの審査でも通りやすい傾向があります。公的機関は倒産リスクがほぼないため、貸し倒れの可能性も低いです。こうした売掛債権を優先して利用することで、審査をスムーズに進められるでしょう。
支払期日の短い売掛債権を使う
支払期日までの期間が短い売掛債権はファクタリング会社から「回収リスクが低い債権」と判断される傾向にあり、審査を通過しやすくなります。早期入金が期待できる売掛債権を活用しましょう。
独立系のファクタリング会社を利用する
ファクタリング会社には「銀行系」「ノンバンク系」「独立系」の3つのタイプがあります。 それぞれの特徴は以下の通りです。
| 種類 | ● 概要 |
| 銀行系 | ● 大手銀行が親会社のファクタリング会社が運営 |
| ノンバンク系 | ● 信販会社や消費者金融会社、クレジットカード会社が運営 |
| 独立系 | ● 専門でファクタリングサービスを提供している民間事業者が運営 ● 柔軟な審査基準が特徴 |
特に独立系のファクタリング会社は、申し込み手続きが比較的簡単で、審査通過率が高い傾向にあります。「スピード感を重視したい」または「過去に審査に落ちた経験がある」という企業の場合は、独立系のファクタリング会社の利用を検討するとよいでしょう。
審査通過率の高いファクタリング会社を利用する
ファクタリング会社ごとに審査基準や通過率は異なります。同じ売掛債権でも、審査方針によって結果が変わることもあるでしょう。そのためファクタリング会社の公式サイトで審査通過率を確認し、通過実績の高い会社を選ぶことがおすすめです。
複数のファクタリング会社を検討する
ファクタリングを申し込む際は、最初から1社に絞らず、複数のファクタリング会社に見積もりを依頼するのがおすすめです。もし1社で審査に落ちたとしても、他のファクタリング会社であれば審査を通過する可能性があります。
複数のファクタリング会社を比較することで、手数料や入金スピードなどの条件も比較検討でき、自社に適したサービスを選びやすくなります。 ただし同一債権を複数のファクタリング会社に売却する二重譲渡にならないように、慎重に進めましょう。
3社間ファクタリングを選択する
ファクタリングには「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2種類の取引形態があります。 2社間ファクタリングは売掛先に通知せずに利用できる反面、未回収リスクが高くなりやすく、審査も慎重に行われる傾向にあります。
一方で3社間ファクタリングは、売掛先も契約に関与するため、架空債権や二重譲渡などのリスクが低く、審査に通りやすい傾向にあります。売掛先との関係が良好で、ファクタリングの利用を通知することに支障がない場合は、3社間ファクタリングを選ぶのがおすすめです。
まとめ
ファクタリングの審査に落ちる原因は、売掛先の信用力の低さや取引実績の少なさ、書類不備など、さまざまな要因があります。 特に「売掛先の経営状況が悪い」「売掛先が実在しているか不確かである」「二重譲渡の疑いがある」といったケースでは、ファクタリング会社がリスクを懸念し、契約を見送ることが多いです。
審査を通過するためには、安定した売掛先の売掛債権を選び、書類の整備や取引履歴の提示など、信頼性を示す姿勢が欠かせません。また独立系など柔軟な対応ができるファクタリング会社を選ぶことで、審査通過の可能性を高められます。
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